真珠が出来るまで
美しき一粒、を纏う
【真珠が出来るまで2】
真珠はその昔、「愛しい人の涙とか露の玉が貝の中に入って出来る」と信じられていました。
他にも「月の雫(しずく)」と形容されることもあって、
いかにも真珠のイメージにふさわしい想像ですね。ところが実際は「砂粒」であったり「小さな虫」「小魚」であったりするそうです。
ちょっと興醒めですが、養殖真珠の場合は、「核」とよばれるものをアコヤ貝などに埋め込み、真珠に育てています。
では例えば「砂粒」が、どうしてあんなに美しい輝きをもつ真珠になるのでしょうか?
それは貝の中に入って吐き出せなかった砂粒などの異物を、自らの分泌物で長い時間をかけて幾重にも包み、
それが層となり丸くなった結果なのです。「自らの痛みを輝きに変える」貝の我慢づよさを、人は女性の生き方に重ね合わせました。
ジューンブライドの6月に真珠が選ばれているのも、なるほどと思えてきますね。